天津ヶ原を駆けていた一角のオラシオンが流星とともに地上に降りたとき、冥界から登ってきたリヴァイアサンが強羅防衛戦を突破し小田原付近に迫ってきても、べつに僕らはいつもどおり八丁畷にある韓国焼肉屋の旨いジンギスカンとホッピーを止めるつもりはない。食後は羽田の埋立地にある僕らの家で夜の京浜工業地帯をイルミネーションに、両者の死闘でも見ながら眠りにつこう。一緒にハンモックに揺られていれば絶対安心。

少し前マイブームとか書いてる米国のポストロックバンド(完全には承服しかねるのですが)の大作だと思う何枚目か(DISCOGS見ると6枚目?)です。やはり圧巻のCD2枚だとまず思いますし、まあ音楽の聴き方なんて個々人で違うのでどういう状況/体勢で聴こうがいいのですが、それでも流して聴くのさえちょっと大変なボリュームですし、やはり中々軽くはない曲調ということで、やはり通して聴くのは億劫ですしお腹いっぱいになりそうなほどの大作だとは思います。しかしなぜか気持ちいいわけであって、中には米国を感じるダサい雰囲気の?チャートにも入りそうなほど(実際何位かはわかりませんが入っているのでしょう)でよく分かりませんが米国歌謡曲みたいな曲はありながらも、それらも含めて雰囲気はあくまでジェントリーであり少なくとも暑苦しくはない涼やかな音楽です。終わってしまいましたが初夏からこれからの秋まで聴けそうですし、場合によっては冬でもいけそうです。しかし鬱っぽくなる春先あたりに聴くには気をつけないといかん音楽かもしれません。とどうでもいい表面的な個人的感想しか書きませんでしたが、こんなレビューは無視してもらって全く問題ない、大作にして恐らく彼らの代表作にもなるであろうCD2枚ではないでしょうか。

DISCOGS