bestoff
この人のベスト盤のようですね。いつも通りほとんど知らんのですが、とりあえずはレーベルがNYの前衛的(NYらしくね)ディスコレーベルだったZE Recordsからのデビューということで(収録曲は5枚のアルバムから4〜5曲ずつ、年代順に収録されてます)その初期1〜4の「Press Color」の曲は、あまり適切ではないんですが卑近な例でキッドクレオール&ココナッツ辺りを連想してしまうBaseは4つ打ちなどのディスコビートながらイメージ通りか何となくラテンテイスト(大雑把すぎて申し訳ない)も感じる前衛と言うには凄くポップで明るい雰囲気を持つ優れてダンサブルなダンスミュージックという感じでしょうか。つまりサウンドプロダクション的には音数も相当多そうで、そういった意味で凝ってるのですが、それをあまり感じさせないダンスミュージックとしてわりと素直な曲達だと思います。もちろん同時代のNW的バンドサウンドからの影響というか、もろにNWしているバンドサウンドもありますが、彼女の明るい(と思う)歌声によってNWではなくなっているかのようです。

2nd「Mambo Nassau」〜3rd「Zulu Rock」収録曲はこっちはタイトル通り恐らく同時代のワールドミュージックからの影響でしょうか、やはりアフリカンミュージックや1stの時点でもありましたがより中南米の音楽のテイストが多くなってますね。それは4th「One For The Soul」にも続くのですが、しかしこのベストは終盤にかけてだんだんとシリアス路線になっていきます。それでも5th「Suspense」ではまだ初期のような弾けた雰囲気が残ってますが、しかし"The Long Goodbye"は恥ずかしながらこれはどういうジャンルか分からないのですが、フランス人なのに英語で歌っていながらやはりシャンソンのような哀愁感があるほんとに名曲で、乾いていて屈託のなさそうなボーカルにも関わらず、いや故になのかもしれない情感のあるシリアス(どっちかというと真面目なという意味でお願いします)路線へ入っていきますね。ラストアルバム?「Lost Album」はまさにそれで、このベストの最初の方の勢いはどこへ行ったのか?というほど暗いとさえ思える3曲です。しかし私は1st〜4thまでの言わば天真爛漫な感じよりも、5th&6thのシリアス路線の方が好きです。

それにしてもだんだんとシリアスで真面目な感じになっていくさまは大げさに言って胸を締め付けられるような思いです。ヘビースモーカーで故に48歳で亡くなったという経歴も考えるといっそう感慨深いです。

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