lastdaysofsilence
久しぶりにすげえ真面目&青臭いこと書かせてもらうと(いや根はほんとに真面目人間なんですよ)やはり世界の美しさとは多様性に尽きるなと。単純に考えてもモノクローム・モノトーンよりはカラフルなほうがいいでしょう。それは人間にも言えていろんな人間、考え方、価値観や思想など、皆違えば違うほど世界は美しくなるのだろうと。そんな未だに思春期の筆者もなんですが、ほんとの思春期の頃?には(まあ誰でもそんな頃があるわけですが)自分以外の人間は何故生きているのだろう?と(外の)世界に対する違和感や疎外感や孤独感をやっぱり誰でもそんな頃には感じるんだろうと。しかしその頃から30年くらい経ってやっと、いや一人一人が自分と同じように場合によってはそれ以上に尊重されるべき存在であるのかもしれず、少なくとも一人一人がそんなふうにお互いを尊重する気持ちをどこか片隅にでも持っていれば世界はもっと美しくなるのだろう、と思ったので書いてみたわけ。だからなんだろうけど、やっぱりファシズムや社会主義や共産主義は嫌いなんだよね。モノトーンでは美しくないじゃない。でもそれを押し付けてはファシズムになるので、モントーンは美しい!と思う人がいるのもまた良し。さらにしつこく言うと、ファシズムを良しとする人がいない世界は異常かもしれないし、その分カラーが少なくなって美しくなくなるでしょうね、世界という絵としては。

2008年の発表されたこのユニットのアルバムのようです。まずタイトル「静寂の終わりの日々」が象徴的というか意味深なんですが、Warp Recordsからは有名だと思う(Warpからですし)2枚のアルバムを1993年と1995年に発表しているようで、そこから長いインターバルを経て発表されてる事を本人たちもやはり象徴的にアピールしたかったのではないかと思います。しかし内容的には上記2枚の時代WarpのAIシリーズというクラブ等で踊る為ではなく家で聴くためのテクノという、そのシリーズに共通のどこかギクシャクとした、いわゆるピュアテクノからは時代を経て2008年なりのビート感があるとも思いますが、それでも上記2枚に思い入れがある人から本作から聴き始めたファンまで、全く期待を裏切らない想像通りのB12がここにいる又は復活した!と涙する作品かもしれません。ちなみにアマゾンレビューの人とほとんど同じような感想なんですが、私も初めて聴いた時には一曲目が過去曲のしかも他人リミックスながら、この往年の名曲"Hall OF Mirrors"をエレクトロニカ〜ポストクラシカルの新鋭Digitonalがリミックスという、大袈裟に言うと時代を超えて違う世代のコラボレーションの美しさには実際泣きそうなほどでした。その後は先立ってリリースされていた先行シングルの12"の2枚をそのまま収録したりと、アルバムとしては2008年時点の記録集的側面もあると思いますが、やはりそれら全てがB12流のピュアテクノであり、今となってはまず聴くことが出来なくなったしまったフルピュアテクノアルバムかもしれません。Stasisとのスプリットアルバムを除くと、上記2枚と同等いやそれ以上になってしまうかもしれない、B12の堂々とした3枚目ではないでしょうか。蛇足ながら、ライブ音源らしいCD2の方は多少ラフですが歓声などは全く入らないのでEPしても聴けるボーナスディスク的かもしれません。

DISCOGS