armaghedon
なぜかBSの放送大学をながらで流しているとぐっとくる話が時々ある。もううろ覚えだけど、まあ個人的備忘録的なのでねここ(笑)たしか、ある足の不自由な女の子が好きなアーチスト(アイドル?)のコンサートに行きました。しかし杖を通路に置くと暗くなった時の通行や緊急時に危ないという、そういう決まりに従って女の子は入場を止められてしまいます。女の子は出来るだけ邪魔にならないように気を付けますから!と言っても、融通のきかないバイトや雇われ警備員などはそういう決まりになってますから、と頑として聞く耳を持ちません。とても楽しみにしていた女の子はコンサート会場から帰っていきました。というお話。うむ、完全に弱い者に対するファシズムや体制という数の暴力による一種のテロリズムさえ感じられるな。そう、変な話で申し訳ないけど(全部か)たとえば数独が唯一の楽しみになっているおばあちゃんのその数独を止める権利のある者は誰もいないと思うのよ。または、ボーイミーツガールのその恋路を邪魔できる者は誰ひとりとしていないのよ。それらを止めようとする者は全てテロリストだと思う。私は弱い者すべての味方です!Fuck Religion! Fuck Politics!

M.B.氏の何枚目でしょうか、まあ多作の人ですしこの手の常道で何度も再版(リ・リリース等)してますし、だいたい制作や録音などはソロゆえの自己申告なので本当の所は疑わしいのですが、一応1984年オリジナルのやはり2000年リマスター(も自称的でそもそも疑わしい言葉ですが)再発盤CDです(ちなみに2012年盤もあり)。肝心の内容としては既にアンビエント期と言うのか、初期の電子発信音的なノイズ期とは感触というか耳障り(間違った日本語だそうですが)は違うのですが、しかしやはりそれはテクスチャー(感触)の違いだけであってその裏に流れている本質的な部分は同じなのだろうと聴いていると思えます。初期は電子発信音やチューニングが合っていない短波ラジオのハム音のような音が表でありながらも、その後ろでやはりサイン波的音ながら妙なメロディーが流れていたりする曲が多く、その後おそらく(とは上記のような理由で前後関係分からないので)前作「Das Testament」くらいからこのようなもわーとしたシンセパッドかエフェクトをかけまくったようなギターなどによるアンビンス空間的な音になってきたと思うのですが、どちらがより抽象的(アブストラクト)かとすると、むしろこのアンビエント期の方がずっと抽象的音楽になるのだろうとも思えます。ちなみに本作は未完成の同名?映画のサントラだそうです。敬虔なクリスチャンであるM.B.氏、やはり音の印象はタイトル通り末世や黙示録的世界でしょうか、上記中段では言い淀んでいるのですが、クリスチャンにありがちかもしれないうつつ(現世)に対する厭世感のようなものが根底にはある音かもしれません。

DISCOGS