jacktrax2
シカゴハウスのコンピレーションとしては定番中の定番かもしれないUKのレーベルJack Trax編纂によるコンピシリーズの2枚目のようです。一枚目は持ってなく後は3枚目と6枚目を持ってますが、いずれ劣らぬ初期シカゴハウスの名曲揃いのシリーズだと思います。この2枚目も甲乙付け難いのですが、フェアリージャックマスターファンクによる1曲目"It's You"と続く"You Ain't Really House"や、フランキーナックルズの初期型ハウスの仕事が光るNight Writers"Let The Music Use You"、他の初期シカゴハウス系コンピにも収録されていたと思うRisque III"Essence Of A Dream"、リズトーレスの妖しい歌声による"Presure Pump"Fantasize Me"辺りは中でも珠玉のシカゴハウス名曲だと思いました。"It's You"のYouのサンプリング連打で始まりそれで終わる所などは時代を感じますが、ドラムマシン音丸出しの打ち込みとのコンビネーションによるグルーヴ感は今再現しようとしてももはや中々出来ないほどの初期シカゴハウス的な独特のグルーヴ感だと思いますし、2曲目"You Ain't Really House"の音痴すれすれかと思うほど素っ頓狂な歌い出しにもやはりこれは黒人ならではの独特の感覚で、今でも新鮮にして単純にかっこいいと思います。続く3曲目BNC"House Ain't Givin' It Up"などは上記2曲に比べると若干プロぽい曲で、そういう意味ではよりスムースなグルーヴ感があるかもしれません。そして御大故Fナックルズによる別名義での名曲"Let The Music Use You"へと続きます。一曲ずつかっこよさを上げていくと切りがないのですが、いずれこのコンピシリーズなどにも共通する初期シカゴハウスの魅力を偉そうに総括させていただくと、あまり高い機材が買えなかった故なのかチープな中古機材をフルなほど活用して、各機材をシンクロさせた打ち込みサウンドと、その勢いのあるかっこよさに乗ってそのまま歌ってみたようなやはり勢いのある歌が大きな魅力になってる気がします。結局あまり難しいことを考えず、やはり黒人ならではなのか、かっこよさに忠実に従ってその勢いが失われない前に作り上げてしまったような雰囲気が全面的に感じられるやはり名コンピだと思いました。

DISCOGS