facesphases
ケヴィンサンダーソンの圧巻のCD2枚組ベストでしょうか。各盤11曲入りの計22曲、もうこれ以上はないだろうというほど他名義も含めて代表的な初期名曲群を網羅してるようです。Inner Cityで世界的と言っていいほどの成功を収めた氏だと思いますが、その一方でこのようなデトロイトテクノでも実験的な名曲群を様々な名義で世界各国から膨大な量をリリースしていたという事の証明にもなるとんでもないアーカイヴスだと思います。Reese(単独)名義でおそらく最大のヒット曲にしてこのコンピ中でも音の響きに特化した実験的な作品"Funky, Funk, Funk"とそのカップリング(C/W)"Bassline"をこういったCDで聴ける喜びは個人的にはたまりません。"Funky, Funk, Funk / Bassline"がUKのNetwork Recordsからライセンスリリース(元はFragile Records)されたおかげで当時のUKレイヴのシーンで爆発的なほど支持されたとすると、一方でベルギーのR&S RecordsからはTronikhouse名義で"The Savage And Beyond"(元はIncognito Records)がリリースされ同レイヴシーンで同様に支持されたであろう、というような当時の氏の飛ぶ鳥を落とすほどの勢いがこれ一枚でもやは懐古的にはなってしまいますが、それでも聴いているとその熱気がまだ感じられるような、そういった意味ではアーカイヴスであると同時に当時のデトロイトテクノの世界的な勢いとデトロイトテクノが主にUKレイヴシーンに及ぼした多大な影響という歴史的な意味まで感じられる、やはり貴重な傑作群だと思われます。と同時にそれ以前の言わばピュアな彼流初期デトロイトテクノの代表曲群も同時にコンパイルされているので、上記のような状況になっていったその背景も聴いているだけでなんとなく流れとして分かりそうな気がします。そう思うと「Faces & Phases」とは秀逸なタイトリングではないでしょうか。思うにデトロイトテクノオリジネーターの御三家、Jアトキンス、Dメイ、Kサンダーソンで最もUKレイヴ的なニュアンスやUKレイヴシーンに最もフィットし影響を及ぼしたのは氏ではないでしょうか。ほんとに聴いているとその感は否めないほどです。そしてReese & Santonio "Rock To The Beat"にてその最大のピークを迎えます。Say Rock To The Beat.

DISCOGS