Echo_&_the_Bunnymen
このバンドの何枚目になるんでしょうか、名盤「Ocean Rain」の一応次作とはDISCOGS情報ですが、それにしても「Ocean Rain」が1984年で本作はその後3年後のようで、以前のアルバムよりもブランクがあったようです。しかし余裕のセルフタイトルとそっけないメンバージャケ写というところなどから見ると少なくとも本人達にとってはギミックなしの自信作のように思われます。そしてその内容は個人的にも良いと思いました。と作文章のようですが、少しでも聴いたことがある人にとっては恐らくですが典型的かもしれない、明るいのか暗いようなのか時々分からない一曲中でも躁鬱を繰り返すような一種不安定なコード進行に因る所があるかもしれない、やはりファンなどには一聴して分かるバンドサウンドとイアンマカロックの同様精神を少し不安定にさえさせるようなボーカルは健在で、しかもこの時点でバンド遍歴の長さからの経験とテクニック的な向上も大きいかもしれない、妙に小慣れた曲自体とバンドサウンドアレンジなど、それらがこのアルバム時点で混ざり合ってるようでやはり私的には中々の力作にして、かなり聴けるアルバムだと思えました。たしかに、初期のいわゆる研ぎ澄まされたナイフのような緊張感はもうこのアルバムには無いのかもしれません、しかし代わりに、それらを経過し何かを悟ったような穏やかさのような物がここにはあります。堂々としたジャケ写とやはりタイトル、彼ら自身何かを宣言しているような気がするアルバムでもあります。

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