tinderbox
このバンドの知っているアルバムではもしかしたら一番好きなアルバムです。全編このバンド流なのかテンションが高いと思います。一部ゴスロックとも呼ばれるようで、たしかにこの後のポジパンなどそっち方面への影響はまさに計り知れないと思うんですが、しかしこのバンド自体(の音楽)には私的に後のゴスロックと呼ばれるようなバンド(ゴスロック自体よくわからないジャンル分けなのですが、♀ボーカルということではマーチヴァイオレッツやスケルタルファミリー辺り?)が持つ少し湿ったような感触が感じられないどころか、このバンドの音はカラッと乾いたようなもののような気がします。さばさばしているというか、それはきっとボーカリストの声というよりもたぶん姉御的な気質から来るところが大きい気もしてるんですが、それは門外漢の妄想的偏見でしょうか。たしかに声は一聴まとわりつくような雰囲気はありますが、それもよく聴くと?じつはさっぱりとしているような気がしてきます。バンドサウンドもNWなのでしょうか、いわゆるNW的ないくつかの要素、エレクトリックな音やギミック的なサウンドは多用していながらも、基底の部分はわりと素直な曲自体と演奏の気がします。こういう風に書くとわりとストレートな真っ当で真っ向勝負のバンドのような気もしてくるんですが、たとえばローリングストーンズには無いような何かがあるバンドだとは思います。いや真っ当なロックバンドといえばローリングストーンズくらいしか思いつかなかったもので、あとエアロスミスとか。しかしストーンズとエアロどちらに近いだろうか?と強いて考えると、エアロの方に近いのかもしれません。そんな耽美的すぎる後のゴスロック?やポジパンには無いようなおおらかなほどの開放感を感じるバンドであります。

DISCOGS

Candyman

Cities In Dust