子供の頃といっても大学生くらいまでよく行った長野県の北方、群馬県との県境くらいにある浅間山の麓、鬼押し出し園、時々思い出す今も。日中も浅間山大噴火(天明3年=1783年だそう)の際形成された溶岩たちの異様な姿はインパクトあるんですが(かなりフラクタル、人のように見えたりや、ほこらの形だったり、またその中にミニのほこらになってたり等)、一度夜に行ったとき、もちろん園は営業終了後、その溶岩たちがある園内には入れずでしたが、おそらく向こう側の街の灯をバックにぼわーっと青白く浮き上がった浅間山の稜線の美しさ、今でも忘れられませんね。山岳信仰の気持ちはわかる気がするな。そういう思い出があれば生きていけそうな気がする(笑)

ZamiaLehmanni
The Grey Area(Mute傘下)の型番spk 3cdからすると、そこからは3枚目だったアルバムでしょうか、ちなみにThe Grey Areaからはspk 1〜3cdまでがボックスセットとして出てたりしますが、しかし原盤はSPK自身のレーベルSide Effectsからだったようです。おそらく彼ら最大のヒット作「Machine Age Voodoo」にてインダストリアルロックといってよいと思うメタリックな硬質&ヘビーでハイパーな言わばイケイケなロックサウンドを奏でてしまい、そのインパクトゆえに準一般レベルにまで知られるほどの成功を収めた彼らだと思いますが、しかしその大ヒット作に続いたのがダウナーとさえ言えるフルアンビエントアルバムだったとは、と前作のポピュリズムに自分たち自身で唾を吐きかけているかのようで、個人的には小気味よいです。まあ本作の次作「Gold And Poison」ではまた「Machine Age Voodoo」ばりのハイパーなサウンドを奏でたようですけれど、そんなアルバム毎にノイズ、インダストリアル、アンビエント、デジロック(笑)などとスタイルを変える連中だった気もしてきましたが(今)肝心の本作はサブタイトルやジャケなどからも連想できるような少し中世ヨーロッパ的なデカダンスという意味の耽美的雰囲気に満ちている、彼らというよりも中心人物で、今ではすっかり映画音楽の人になった(成り下がった?)Graeme Revell流独特の言うなればインダストリアルアンビエントといったアルバムではないでしょうか。加えてレトロフューチャー感というか、中世ヨーロッパデカダンスと被ってくるかもしれませんが、かなり荒廃し大気汚染も酷いような薄曇りの未来都市なども聴いているとイメージできます。アンビエントなのに安心できない不穏な雰囲気ながらダークアンビエントとまでは言い切れない、やはり独特の物かもしれませんね。

DISCOGS

Romanz In Moll

Necropolis