pinkyblue
このバンドの1stは済なので2ndということです。珍しく?結論から言うと素晴らしいアルバムですが、ただ音楽なので当たり前のことながら、特にボーカルの子供のような声には生理的に合う人と合わない人というのが出てくるバンドかもしれないな、とわりと前から思ってるバンドではあります。この2ndでは1st以上にオリジナリティが確立したからか、そのボーカルスタイルにも磨きがかかっており、最初から最後まで少しキンキンしたような甘ったるいような声が聞かれます。やはりバックのバンドサウンドよりも正にその声質で受け付ける受け付けないきっぱりと分かれそうな気もしますが、いわゆる癖になる声かもしれません。最初、何この声?と違和感を感じても、この2ndで言うと彼女たちなりの80'sを取り入れてるというか1stの時点よりもずっとエレクトロニクス色が増えエレポップと言えそうな曲もありますが、もしかしたら1st時点のギターポップバンドサウンドよりも彼女の声はエレポップにより合うような気がしてきます。ちなみにプロデューサーが当時はエレポップ職人といってよいと思うMartin Rushent(当時で言うとHuman League,Pete Shelley等)の仕事だと思います。それはこの2nd収録の名曲だと思う"See Those Eyes"で最も感じられます。ただアルバム後半ではあきらかにNew Orderの真似をしたような敢えてチープな感触のエレポップなども試みているようですが、そちらはあまり身に付いていないようで少し違和感を感じますし(無理に真似をしているようで)またDance Mixなどと付いているいわゆるエクステンデッドなミックスでは声のサンプリング連打など80's的手法に否が応にも古臭さを感じてしまう部分は、時代として取り入れてしまった事にしょうがないとは思いつつも少し残念な部分ではあります。それらを踏まえた上でもこのアルバムは、彼女の声による所も大きいのかもしれませんが、青春の甘酸っぱさを感じられる名作ではないでしょうか。

DISCOGS

See Those Eyes(余計ながらプリズナーNo.6ネタですよね)

Goodnight And I Wish