7up
ドラッグカルチャーの貴公子だったTリアリーと、クラウトロック創始者の一組アシュラテンペルが出会った作品。とはいえ両者よく知らないわけです、ただ高名な両者、これはさぞかし当時話題になったことだろうし、それを現代に聴いている筆者は当時も今も異色なこのコラボに何がしかの期待をするわけですが、肩透かしのような気分になるわけです。音楽面はアシュラテンペルが担当、歌詞などの思想面はTリアリー側が担当という役割分担はすっきりとしてるようですが、いかんせん音楽は当時流なのか、クラウトロックのルーツ的に重要な一面なのかもしれない、ブルースからの流れのサイケデリックロックからジャーマンエクスペリメンタルの初期を思わせる空間的シンセによるスペーシーな音響が出てきて、その流れのまま2曲目に突入、ポポルヴーを思わせる神妙な雰囲気になっていき、最終盤にはほぼシンセのホワイトノイズになり終了、という感じでしょうか。様々なジャンル的にくるくると変わっていく様は万華鏡か化学反応のようですが、しかしそのどれもがどうも中途半端というか、私的には何となく取って付けたような印象があります。どうも噛み合ってないというか、それは音楽自体と、もしかしたらこのコラボ自体にまで言えることかもしれないのですが…はっきり言います(笑)失敗(コラボ)&失敗作(音楽自体)のような気がしてならない…まあ楽しめればよいのですが。Amazonレビューなども大体、同じような感想のようで…

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