beat
おそらくEG(レーベル)三部作と言っていいのではないかと思う、または1980年代にリリースしたのはその3枚だけなので言うなれば80'sのキングクリムゾン、その中巻にあたる本作、まずあまりにシンプルなジャケとタイトルには逆に深読みをしてしまいそうですが、肝心の音はというと、やはりある意味シンプル、唯一凝っているような印象を与えるのがAブリューのアルペジオフレーズにフランジャーを掛けた所謂エレファントトークのギター辺りでしょうか、それが前作「ディシプリン」から引き続き大活躍しているようですが、目立って印象的なのはそれくらいで、その他バンドサウンドではもちろんRフリップも同様アルペジオとアンビエントなギター等を弾いていますが、それはキングクリムゾンとして有って当然のような物だと思いますし、やはりどうも80's的に感じてしまう妙にドラマチックながら淡白なボーカル、というくらいで構成されているアルバムという印象です。結局80'sクリムゾンという印象は拭えないのですが、だからと言って当時の少し凝ったフュージョンテイストを取り入れて新展開を計った凡百のロックバンド達のような退屈さをあまり感じることがないのは、やはりどこか一線を画してるというか、それは彼らのフュージョンばりに確かで高い演奏テクニックによる所が大きいのではないか、と思えるので質は高いアルバムではないでしょうか。シンプルなアルバムタイトルとジャケは内容とよく合ってるような気がしてくるアルバムです。

DISCOGS

(この2曲などは上記のような意味でウェザーリポートの影響を感じるのですが)
Sartori In Tangier

Neurotica