Metamatic (Dlx)
私的には恐れ多い感じのジョンフォックス卿の1stです。さて、このアルバムをいったい悪くいう人はいるのだろうか?とすら思ってしまうほど、いや周りの雰囲気も、悪く言おうものならば特に信者の人たちからボコボコにされそうなアルバムではないでしょうか。そこを敢えて辛めかつ、恐れを知らない子供goglemanさん流にレビューさせてもらうと。たしかに当時1980年にしてこの音は歴史も証明しているように、驚愕と感嘆とこれをしたくてもけして出来なかった一部のアーチストにとっては妬み嫉みすら囁かれたと思う、やはり革新的な音だったという事には全く異論は無い。但し、今2012年の現代に聴いてみるとどうだろう?やはり後に彼に憧れ近づこうとした雨後の筍のようなフォロワー達によって研究され散々真似された、それらも聴いてきてしまった我々音楽ファンには、それでも未だに新鮮、と言い切れるだろうか?当時の機材の状況がよく分かるような言ってしまえばチープ過ぎる打ち込みドラム音と同様、特にもう現在ではプリセット音化されてしまっているようなシンセ丸出しの音らの、しかしそれらの絶妙なコンビネーションによるバックトラック上に、卿が時に物憂げに時にパンキッシュに歌を歌っている、言ってしまえばそれだけの音楽。特にバックトラックは今となっては携帯の着メロにもはや近く、真面目に聴いていると少し笑ってしまうほどチープな物だと思う。そこに乗る卿のボーカルもそれらほとんど全てを一人でマネージメントしている故の、一種恍惚としたナルシスティックなボーカルのように聴こえてしまう。しかしだ、繰り返すようだが、これを1980年にほとんど一人でアルバムにまでして、しかもリリースしてまった又出来た卿の強烈な自己顕示欲と強力なオリジナリティとそれら執念には今でもある意味背筋が寒くなるような感動を覚えずにもいられない。空前絶後、唯一無二とはこのアルバムの為にある言葉ではないだろうか。現代ポップス史いや現代音楽史上に今でもぽつりとこのアルバムと彼は立っている。

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