Statrax Unmixed 1
こういうフロアで踊る時だけに機能するような言うなれば機能音楽をレビューすることに意味はないようで実は大いにあるような気がするのでレビューでも。とりあえずは2004年物ということで今聴くとさすがに古臭い当時流行りのトライバルビートでリミックスも含めた全バージョン貫かれてますが、しかし古臭いとは言え当時としては最前線だったやはり機能音楽として優れ物なので、今でも充分聴けるというか、もしかしたら今夜もどこかでピーク時にドロップされても違和感ない全編素晴らしいクラブ音楽ではないでしょうか。タイトルの冠にもなっているヴィクターカロデローンは個人的にも90年代終わり〜やはりこの頃までトライバル神ではないか?とすら思っていた人でしたが(今はどうしてるんでしょうか)彼の名作EP2枚からM1〜3で、その後Luzon名義の"The Baguio Track"で大ブレイクしたと思うStacy Burketによる本人名義EPからM4〜6、カロデローンと盟友Quayleによる素晴らしいタッグ名曲"Resonance"のDisc1収録だった2バージョンのたった純3曲の計8バージョンですが、しかし各曲(とあえて言わせてもらいます)どれもこれも今でも機能するトライバルビートで、かけた瞬間から太古の儀式が始まるようです。特に、カルデローン&Quayleコンビはリミキサーチームとしてもマドンナやデスチャなど多くを手がけましたが、しかしそれらリミックス曲の方はこの自分達の曲を結局超えることが出来なかったのではないか?と思う、タイトル通り様々なビートトラック&ベーストラックの抜き差しによって生じる位相のずれがアシッドハウスにすら匹敵するアシッド感を生み出す、まさにレゾナンス名曲ではないんでしょうか。知らない人DJ Vibeによるリミックスも強力で、さらに強制的、脅迫的にフロアに引きずり出されるような仕上がりです。

DISCOGS

Calderone & Quayle – Resonate (Original Mix)

Calderone & Quayle – Resonate (DJ Vibe Mix)