Festival
リチャードヤングの代表作になると思う一枚でも。いや町内会の盆踊り会場で今日はまだ誰もいないのに、ちょうちんを被せる前かな、吊ってある裸電球がこのジャケとそっくりだったので。寂しかったな。それはいいとして、当たり外れの大きい彼ですが、これは大当たりの一枚では。個人的には歌物で一枚通す作品ははっきり言って下手な彼の歌が延々と繰り返されるので厳しいのですが、全編エクスペリメンタル方面のアルバムはまずそれがないですし、エクスペリメンタルとしてかなり好みの作風です。しかしこのアルバムでは1曲目と最後がバックがそのエクスペリメンタル+その上になんとも調子外れの歌が乗るという、彼のことが本当に好きなのかどうか?と試されるリトマス試験紙または踏み絵的2曲です。ただ歌部分は正味2、3分で終わってくれるので、残りはインストのエクスペリメンタルとして聴けます。後は純粋なインストエクスペリメンタルです。12分、12分、18分、9分、18分、全て浮世離れした曲だと思いますが、特に最後が星の王子様にでてきそうな一人がやっと住める小さな惑星に壊れた大きな古時計といるような気分にさせてくれる名曲。

DISCOGS

The Sea Is Madness (excerpt)