No Parking on the Dance Floor
夜もふけてきましたのでミッドナイトスターでも。彼らの80年代発表のアルバムはどれも傑作だと思いますが、まずこのタイトルをそのまんま表現したファンキーなジャケと、もちろん内容の濃さという併せ技で一番好きなアルバムです。(というか80年代のアルバム全部は聴いてません)

1曲目からしてボコーダーともろにドラムマシンそのまんまの音がごく単純なプログラミングによるオールドスクールエレクトロビートを奏でる、というだけで個人的にノックアウトです。その後も同系等の音が続くのでたまりません。ただ曲調はやはりのバラード系やさらにベタとしたチークタイム仕様の曲など、ほぼ一曲毎くらいに挟まれてますが、この80年代というディスコ円熟期の時代を考慮に入れると已む無しという雰囲気です。むしろそれら全てをダンスフロアーにいるかのように楽しめれば、これ以上全編でノスタルジックに浸れるアルバムはあまりないかもしれませんね。CDですら全8曲約42分しかないので(ボーナストラックなど入った再発盤の存在は知りませんが)もちろん捨て曲など入る余地はありません。

冒頭のボコーダーをサンプリングしたDave Lee(Joey Negro)によるEnergise名義1990年のブリープハウスヒット曲"Report To The Dancefloor"に涙した人もいるかもしれない元ネタ"Freak-A-Zoid"もこのアルバム中一番のエレクトロ曲かもしれませんが、ここはもろにチークタイム仕様サイドの曲"Slow Jam"でも。みんなが流しているローラースケートディスコのトラックの外で、ミラーボールの照明を受け頬と頬というよりもおでことおでこを付き合わせて聴いてみたかった一曲。そんな完璧あの頃へ戻れるアルバムです。

DISCOGS


Slow Jam