lovehas
昨日、BTに於けるブラザーズインリズムの仕事は彼ら流トランスの極みだと述べたが、双璧をなすのがこの仕事であろう。

原曲自体、フェリーコーステンによる有名なTrance Nationシリーズに収録されるほど、この手が好きな方は知らない人がいないと思われるトランスクラシックであるので簡単に一言で言ってしまうが、ベースラインや上物のシンセが典型的トランスであり特に、それらは単純ながらも昇降を繰り返すので嵌ってしまうという、文字通りトランスの名曲である。

その原曲を元にブラザーズは、やはり昨日のBT"Godspeed"の際述べた展開に似た印象ではあるが、ただ四つ打ちのキックと低周波発信音的シンセベースが"Godspeed"よりも相当早く初っ端から登場するので、彼らの躍らせる、という意気込みをより感じる展開となっている。

しかしそれらリズム隊を抜いたシンセパッドとボーカリストSophie Moletaの細切れのみのブレイク部が1分半後にやって来る所は、いかにもトランス的約束事のようではある。

その後はより疾走感を増すように絶妙なトラックの抜き差しが繰り返され、キラキラとしたピアノトラックなども加わり、再度ボーカルとピアノだけのブレイク部などを挟み、終盤へと向けてドラマチックにフェイドアウトしていく(それは実際に音が小さくなると言う意味ではなく、次のトラックへ繋げるというミキサーのクロスフェーダー的な意味でのフェイドアウトであるが)。以上のような展開の妙で、クラブ音楽としては申し分ない仕上がりだ。

DISCOGS

Love Has Come Again (Brothers In Rhythm Remix)