heidelberg
そういうわけで本日は我が第二の故郷ハイデルベルクへ久しぶりに帰郷しました。やっぱりいいですねハイデルベルクは。ヨーロッパ随一の歴史を誇る古都ですからね。木材は一切使われない石造りの街並み、冬場の豪雪を落としやすくする為傾斜がきつい独特のレンガ屋根、そしてそこに必ずといって付いている出窓、それだけでも「ああ帰ってきたな〜」と懐かしさで一杯になるんですが、しかしハイデルベルクと言えば、それら街並みを昔から見守るようにそびえ立つハイデルベルク城でしょう。街と城を隔てるように流れているネッカー河を渡り、一段と高い丘というよりも山に立つ城までは常に登り道、歩きはきついのですが、ケーブルカーという手段も存在します。しかし久しぶりの私はちょうど良い今の気候も手伝って歩いてみました。

私が住んでいた15年前まではやはり石畳だったのですが、雨などで濡れると水はけも悪く、坂道なので滑りやすいという事で、今では残念ながら全てアスファルトで舗装されていました。こういった所でまた一つ風情が無くなります。途中、学生時代に机を同じくした学友と会いましたが、当時はそんなに親しいわけではなかった彼と、年月を隔てたせいもあり、涙が出そうなほどの親友に会ったようでした。実際は私のドイツ語力が経年により鈍っていたこともあり、ハグして握手してすぐに別れましたが。

そんなこんなでついに懐かしのハイデルベルク城です。それほど大きくはない(そもそも城自体大きな部類ではないので)正門から入り、今では観光地然として土産物屋まで出ているロビーを抜け、けして幅が広くない総石造りの階段を登りきり、重たい金属の扉を開けると、そこは秋とは言えまだ強い日差しが降り注ぐ屋上的バルコニーです。暗い階段からなので一瞬目が眩むほど明るく、外だからかもしれませんが、この城で一番広い空間に思えます。

そこからはハイデルベルクの街並みが一望できるどころか手前のネッカー河も含め全てが見渡せます。しかし今日は昼間に来てしまったのが失敗です。うっかりしてました。なんと言っても夜のこの眺めがまた格別!100万ドルなどという俗物的な金銭の例えとは真逆で、値段など付けようもないほどの夜景です。学生時代はよくガールフレンドのフレデリカとかカトリーヌとかニナなどとデートしたもんです。ほんとは禁止されてるんですが、地元である世界有数のワイン産地バート・デュルクハイム産ワインとチーズを持ち込んでベタに「君とハイデルベルクの美しさに乾杯!」なんてね。ああ彼女たちはもう人の妻なんだろうか。このあと連絡してみよう