goldberg
一日の最後はこれで。グルードのしかもゴールドベルグ変奏曲で。バッハ等クラシックも大門外漢の私ですが、グールドくらいある意味解りやすい演奏をされるとグッときます。しかも、練習曲からのステップアップとして、ピアノマンなら誰しも通るであろうゴールドベルグ変奏曲。ピアノに親しくない人でも馴染みがあるくらいの有名曲を彼に演奏されると、私のみならずグッとこない人も少ないのでは。

しかしこのアリアを聴くと私はどうしてもあの映画「羊たちの沈黙」にてレクター博士が、脱獄直前に和んでる場面を思い起こしてしまい、その後やってくる大惨劇への序曲としてしか聴けないのは、やっぱりあの映画の所為。しかしそれを踏まえた上でも、場合によっては至福の一時、この薄暗い世の中において一筋の光を見る。バッハおよびグールドという、まさに世紀の天才二人の奇跡的な出会いによって生れた、この世における至宝がこのバリエーションであろう。ダークサイドばかり見ていてはダメだよ。いつでも、光の差す方へ向かって歩きなさい。

♪THE GOLDBERG VARIATIONS THEME:ARIA / GLENN GOULD