ジャケ写の美しい彼女に誘われて買ったと思う、おそらくこの人の代表的なアルバムであろう一枚、基本的にはシャンソンだと思うんですが、それでも当時(1983年)なりにAORやフュージョンテイストもあるフレンチポップスの最高峰の一枚のようにも思えます。駄曲らしき曲は見当たらず、もちろん全てにSゲンズブールが関わっており、詳しくないですがこの時点で彼としても一つのピークを示しているのかもしれない、愛の力のせいもあるのか、詳しくない者には本作で爆発的な才能を発揮してしまっているようにさえ感じます。そういった土台があってこそなのでしょうが、そういった事も聴いているとどうでもよくなる、流しているだけで純粋に気持ちよいシャンソンベースの優れたフレンチポップスアルバムです。どうでもイイことですが、フランス人、それもゲンズブールのような最高級のセンスを持った洒脱人でも語呂合わせ(オヤジギャグ)のようなことをするのだなと思ったタイトルでした。邦題「バビロンの妖精」はナイスフォローです。
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