KEMPIRE

How deep is your Love?

February 2013

20才まえ / 南沙織

20才まえ
南沙織の変則的なアルバム、変則的なとはデビュー曲「17才」から「傷つく世代」までの初期代表曲がメドレー形式になっており、曲間に本人の語りが入ったりこのアルバム用によりほのぼのとしたようなアレンジでオリジナル曲とは違った雰囲気になっていたりする部分で、メドレーとした点には賛否ありそうですが、個人的にはそれら代表曲が立て続けに短くシャープに聴けるということと、なにより20才まえのシンシアが耳元で囁いてくれるような(特にヘッドフォン時)語りにはうっとりできるので良しとしたいところです。と言いますかこのアルバムならではの特徴になっている言わば目玉商品なのかもしれません。その他曲もそのおまけ的では決してなく、もちろんメドレーになっている代表曲ほどのインパクはありませんが、落ち着いて聴ける良曲ばかりという印象です。それはこのアルバム専用曲がメドレー使用曲の時点よりも少し大人になったシンシアを表現しているからなのかもしれませんが、20才まえにしてはなにか大人めいたように感じる曲もあります(「港のように」辺り)。しかしそれがまた背伸びしたい年頃の健気さを表現しているのかと腑に落ちたりします。よほど日本の歌謡曲が嫌い、という人が側にいる場合はわかりませんが、特にこれから春先の気持ちのよい日などに流していると、その相乗効果は絶大なほどで幸せな気分になれるのではないかと思います。

wiki

メドレー

Submarine / Peter Astor

submarine
The Loft→The Weather Prophetsへと渡り歩いたというか多分リーダーで音楽的な面はほとんど彼に寄るところが大きかったのではないかと勝手な妄想をしてるんですが、なぜならばThe Weather Prophets解散後の初ソロであるこの盤も基本的にはその両バンドの音楽の延長線上に感じ、むしろどこか奇を衒ったようなキャッチーさをいわゆるギミックと呼ばせてもらうならそれがあった両バンドからそれらを削ぎ落としたような印象で、これが純粋な彼の姿だとすると、バンドを経た上でなるべくしてなったソロの意義の大きさという意味で、かなり感慨深い盤だと思います。少し分かりにくいので(笑)なんとも言えないイイ曲書きますこの人。メロディメイカーというには歌謡曲的なという意味でのキャッチーさはなく、しかし単にSSWというのにも抵抗を感じる、やはりソロでもインディ系バンドサウンドをどこか意識したような楽曲自体なのかもしれません。この音楽自体と同様、やはり一筋縄では形容しがたいですね。そういった意味では深いのかもしれませんが、なにそんなことなどどうでもよくなるほど聴いているとこれはほんとに癒されます。それだけでイイのかもしれない。

DISCOGS

Submarine

Chevron

Don't Disturb This Groove / The System

はさみ
はさみの中に空胞を発見、わざとだろうか製造上しょうがないのだろうかそれとも不良品なのだろうか、しかし左右ともに入っているところをみると、あえて入るようにしているのだろう。製造者のあまりに小さな美への心配りとセンスに感謝。おかげで明日も生きていけるよ。この中にはきっと一つの宇宙があり、我々のような生命もいるのだろう。宇宙は広がってはいない、閉じているのかもしれない。

Don't Disturb This Groove
システムの4枚目なんでしょうか、おそらくこのユニット最大のヒット曲"Don't Disturb This Groove"をタイトルとし、もちろん1曲目に持ってきておりインスト(カラオケ)バージョンまで収録しているやはり自信作なのでしょう。そんなこともありその他曲がなんとなく影に隠れてしまいそうに思うのですが(私だけでしょうか)、もちろんその曲ほどのキャッチーさはないまでも、B面収録まで含めるとアルバム収録曲の半分がシングル化されているようで、やはり彼ら自身としてもこのシャープな10曲に厳選した自信作の4thではないでしょうか。

DISCOGS

Don't Disturb This Groove

House Of Rhythm

Virgo / Virgo

virgo
初期シカゴハウス好きならば知らない人はいないと思うヴァーゴの唯一のアルバムのようです。過去ハウス〜テクノの今となってはもうレアな名作をリヴァイヴァルしているオランダのRush Hour Recordingsからのもちろん再発盤ですが、そこからはアナログではなんと5枚組計30曲もの彼らの音源収集盤も出ており、またCDでは半分の15曲入りということもあり、そっちの方はどちらかというとアナログで欲しいような所ですが、この唯一のオリジナルアルバムはLPでもCDでも同内容なのでCDで発見できて良かった気分に今浸っています。オリジナルアルバムとはいえどうやら12"EPで出ていた2枚をこちらも合体させているような盤ですが、いや故に、このまだハウス黎明期のチープさが存分に残っている全8曲は今でも好き者にはたまらないかもしれません。人によっては黎明期にして絶頂期と捉える人もいるのではと勝手に想像しますが、たしかにドラムマシンやシンセのプリセット音丸出しのような、またそこへエフェクトもろくに掛けていないような、言わばむき出しのデモ音源のような音、これこそが唯一無二のシカゴハウスの醍醐味だったのかも知れません。少なくとも今はないですね。ところでアマゾンレビューはどうも同名(&セルフタイトルアルバム)のジャンルがあまりに違いすぎる(ハードロックやメタル?)バンドについてのようです。

DISCOGS

In A Vision

Ride

Lovely / The Primitives

lovely
これがプリミティヴスの1stですか、1stとはいえこれ以前にシングル何枚かをリリースし、なによりライブバンドとしてそれなりの経験を経た後なので、この1stの時点でなにか既に小慣れているような、余裕すら感じるアルバムです。実際、在籍していたレーベルLazyと契約した最大手RCAから、先行シングルである1曲目"Crash"の大ヒット後のまさに鳴り物入りでリリースされたというアルバムなんですね、やはりそんじょそこらのど素人ぽいインディバンドとは一線も二線も画しているある意味プロっぽさですが、ギターバンドというルーツは忘れてはならないとでもいうような曲の気はします。そういう雰囲気はこのあとの上記初期シングル曲"Thru The Flowers"や"Stop Killing Me"により感じられますが、しかしそれらはこの言わばメジャデビューアルバム用に再録されたものなのか、それとも元々このバンドはどこかプロっぽかったのかもしれないと思ってしまうほど、ある意味完成されてるギターポップではないだろうかと思えます。ところで今回YTで↓視聴を選ぶ際名曲ばかりなので2本に絞り込むのに苦労しました…これ↓でベストセレクションか…?と画質音質などで自信ないのですが(笑)ヒット曲"Crash"さえ外されてます(DISCOGSの方でどうぞ)まあそれほど名曲揃いということになるのでしょうか。

DISCOGS

Thru The Flowers

Out Of Reach

Let Me Show You / Esther Williams

letmeshowyou
この人の1stのようです。まあこちらはいわゆるガラージクラシックスの"Last Night Changed It All"に目が釣られて買ってるところもあります、しかし今何度目かこの盤を聴き終わりLP時代の全9曲のみという潔い曲数ということもあるからかもしれませんが、言ってしまえばどれもこれも当時1970年代のソウルなのでしょう、その雰囲気で彩られているアルバム自体金字塔のような物ではないでしょうか。1曲目の(半)アルバムタイトル曲ののほほんとした雰囲気の中にもタイトル通りなのかYou Gotta Let Me Show You「Love」という言葉が控えめながら確実に隠されているというような女性ボーカルならではの切ない雰囲気が漂ってくる名曲から一気に持って行かれそうになります。ビートは飽くまでディスコ、それは自身のレーベルRed GregやSalsoul系統での看板アーチストを数多く手がけたグレッグカーマイケルが曲提供とプロデュースや、このCD再発の際は1976年のオリジナルバージョンではなく翌1977年にトムモールトンによるミックスダウン(リミックス)の音源を採用しているようなところなどから、いかにもと言うくらい伺えます。たしかに中にはディスコと言うよりもそれ以前のソウルと言ってしまったほうが適切な雰囲気の曲もあり、さすがに現代性という意味での説得力はもうないような時代を感じる曲はあります、しかしそれこそがむしろこの現代になくなってしまった物という意味で、存在価値がもしかしたら増しているのでは、と聴いていると思えてきます。つまりたまにはこういうまったりしっぽりしたようなソウルでうっとりする時もこの現代には必要では、と思う次第です。そうかと思えばすごくクールなディスコビートの曲が次に来たりと大げさに言うとめまいを覚えるほどのかっこよさです。ソファでチルアウトもきもちよく小躍りもできる機能性という意味でもとても優れたアルバムです。

DISCOGS

You Gotta Let Me Show You

Searching For Somebody Else

Raptus / Doris Norton

raptus
ある意味80'sのエレポップ等エレクトロニック音楽の派生を象徴するようなエレクトロ女子の人の1stになるようです。まずミニアルバムほどの全5曲30分弱の作品で、それもタイトルから見ると1曲の変奏曲で4曲ということのようで、なんとなくこの人の名刺代わり的アルバムのような気がします。ただ名刺となればその人の看板になるともいえ、ここではクレジットやインナーのわりと豊富な写真を見ると主にRolandのMC-4やCSQ-600などの言わば出来合いのシーケンサーで打ち込んだサウンドに、本人によるRoland(System 100M)やKorgの既製のシンセと歌や参加ミューシャン(ギタリストの夫やドラマー等)がそのシーケンスに合わせるような演奏行っているという類のサウンドです。DISCOGSクレジットをみるとAppleなどがスポンサーに付いたようですが、それらはどうやらこの後の話のようで、この時点ではやはりRoland、Korg、一部Moogのシンセとシーケンサーくらいでエレクトロニックな雰囲気を醸し出しているようです。30年以上も前の音楽ということで懐かしいどころかさすがに古臭さすら漂うのですが、当時の既製製品を駆使してやりたい事をしている、という気概のようなものは認めたいと思います。あとは美人という点もポイントに加算されるでしょうか。

DISCOGS

Psychoraptus (trailer)

Summers On Jupiter / Octave One

summers
今日暇にまかせて日中昼ドラ風韓流ドラマをつい見てしまっただが、韓流ドラマのヒロインはどうして無垢な天使様みたいなキャラが多いのだろうか、と同じようなことを思ってる人はきっと多いだろう。韓国人はそういうのが好きなんだろうか?まあ韓流に限らずドラマなので結局は全てメロドラマ的にぬるいのですが、そんな中でヒロインに対する敵キャラは韓国にもつ筆者の先入観、人を陥れる策略に長けているテクニシャン、そっちはほとんどがそういうタイプなんですが、よっぽど現実にはいそう。ヒロインはそんな連中を向こうに回して現実では生きていけるわけがない。まあそもそもドラマのようなシチュエーションに陥ることが天文学的にありえないのだが、しかしそんなリアリティをほんのちょっとでもドラマに対して求めること自体間違っているのだろうか。それにしても天使のようにイイ人(がそもそもファンタジーだが)だったらどんな困難な時でも誰かが助けてくれる、または自助努力などで必ず救われる、とでも言っているようなファンタジーは子供達への教育上もよくないし、そろそろやめたほうがいいよ。現実では食い物にされて終わりですよと。

もう5年も前の作品のようですが、この人たちの一応最新作になるようです。まずざっと一聴、彼らに対する勝手なイメージ付け、チープなドラムマシンサウンドとあまりスケール感は大きくない宇宙をイメージさせるウワモノとデトロイトテクノにしては太めのベース辺り、ここでもその先入観のようなものは脱してはいませんでした。しかしこれは2008年時点でUpdatingされた最新型の彼らの姿なのでしょう。やはり"Blackwater"の世界的ヒットは意識せずとも、もはや潜在的にいろんな意味で影を落としている気がします。それは同じボーカリストAnn Saundersonを起用しほとんど同路線と言えるここからのヒット曲(シングルヒットの方がこのアルバムリリースより前のようですが)"I Need Release"という言わば歌物デトロイトテクノのどこか浮ついたような、しかし確実にフロアは直撃するであろう「狙っている」曲に一番分かりやす形として顕在化していると思います。どうやら、前作「The Theory Of Everything 」ではなんと兄弟総出のバーデン5兄弟にて作り上げたらしいのですが、本作ではフィーチャーリングという形で元々の3兄弟(中では一番下かな)のLorne Burden参加曲が一曲ある以外は、おそらく長兄次兄二人による二人バーデン兄弟ユニットとなっている故か、本来のルーツに立ち返った言わばオクターヴワン流デトロイトテクノによって全編彩られている、一つの傑作ではないでしょうか。

DISCOGS

Life After Man

I Need Release

The Sky's Gone Out / Bauhaus

The Sky's Gone Out
ブライアンイーノの名曲"Third Uncle"の忠実に疾走感を再演している名カバーにて幕を開ける2nd、いつ聴いても最高です。コンセプトアルバムのようですが詳しくは分からず、よくは知らないマンガネタに絡めるのは恐縮ですが、どうしても「ベルセルク」の蝕の回前後のサントラとしてこれ以上合っている盤はないのではないか?と思ったりもします。まあこの素晴らしいジャケとタイトルによるところも大きいのですが、しかしどうしようもない逃げ場のない焦燥感と絶望、人がほんとうに恐怖を感じたり希望を失った時に動物的自己防衛本能として起動するという病的な笑いや、どうやらこの世の物ではないクリーチャーやフリークス達によって眼前で最後に演じられる見世物小屋風演劇など、そのようなものがここには感じられます。1982年という年にどうして彼らはこのように世界の暗い面を詩的に描き出すことに成功したのだろう。個人的には彼らの最高傑作にして、ロック史にはこんなアルバムもあるのだとロックを聴かなくなった若い世代にリコメンしたいようなアルバムです。いやほんとロック史100選じゃないですか。

DISCOGS

Spirit
Tonight I could be with you
Or waiting in the wings
Lift your heart with soaring song
Cut down the puppet strings
Cut down the puppet strings

I wear a coat of drums
And dance upon your eyes
Turn the tables upside down
Change the lows to highs
Change the lows to highs

I fill you up with butterflies
Crown the heads of kings
Be glad of first night nerves
For fear gives courage wings
Fear gives courage wings

If I am on the sidelines
Chances are you’ll miss
Wait alone and spotlit
For doctor theater’s kiss

The stage becomes a ship in flames
I tie you to the mast
Throw your body overboard
The spotlight doesn’t last
The spotlight doesn’t last

I could be with you
Or waiting in the wings
Lift your heart with soaring song
Cut down the puppet strings
Cut down the puppet strings

I may tap you on the shoulder
And whisper, "Go" in red
Strip your feet of lead my friend
Strip your feet of lead

Call the curtain, raise the roof
Spirits on tonight
Call the curtain, raise the roof
Spirits on tonight

Call the curtain, raise the roof
Spirits on tonight
Call the curtain, raise the roof
Spirits on tonight

We love our audience
We love our audience
We love our audience
...

Infinity / Planetarium

infinity
前段映画ネタ連投なんですけど、昨日も深夜映画みまして8チャンのやつ、それがまた一昨日のやつと悪い意味で?対象的なきがしたので書いときますか。「アンブレイカブル」、何度か再放送してる気もしますけどブルースウィリス主演のやつですね。あれこそ中身がない、内容のない映画だなと。昨日書いたことと矛盾しても何なので一応つじつま合わせますが(笑)いや見終わったあとにべつに何も残らなくてイイのよ、ただ見てる最中から「この話、いったいどうしたい…?」とか不安な気持ちにはさせないでほしいな視聴者を(笑)話のポイントが「けして病気や怪我をしない男」から途中「触れた人が過去にした悪事がわかる男」になり最後の方ではその両方を使った「少し弱っぽちいけど正義の味方」になるという展開かな、そのブレがブレブレな感じで結果何が言いたいかしたいか?などの映画として致命的なほどポイントレスに。見てる人も多そうな映画なのでネタバレで、最終盤には結局、極悪テロリスト一人をそれら能力を使ったとは言えそこ以外は単なる通報者に…風呂敷広げておいて最後はチクリの話かよ、と。大根役者だと思うけど、ブルースウィリスも悩んだんじゃないかな>あの映画(笑)

インフィニティの「プラネタリウム」です、いや逆です。どっちがバンド名かタイトルか分からないようなこのアルバム。DISCOGSなど見てもこの盤しか存在せず、しかしなぜか日本盤もあったらしいので、マニア間ではそれなりのバンドみたいですね。音自体はまあ40年も前の少し情緒的なクラシカルな雰囲気(シンフォニック)のイタリアンプログレということになるのでしょうか、中には映画音楽風やさらにミューザック(商業施設内音楽)のような正直陳腐な雰囲気の曲もあります。ただアルバム全体から受ける印象は悪くなく、シュールレアリスム絵画風ジャケも合っているかもしれない、どこか逃避感も漂うようなやはりプログレになるのでしょう。ある意味しょぼさ故に生み出される浮遊感がなかなかきもちよいですよ。

DISCOGS

Man (Part One) (Part Two)

Infinity

livedoor プロフィール
Comments
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

記事検索(記事全文)
記事検索 by Google
Categories
Archives